「愛による修正SS」
作:玄霧(玄霧藩国)
玄霧(PL)は馬鹿である。
自分で書いておいてなんだが、これは謙遜とかではない。
自分で自分の行動が馬鹿だと思えるからである。
何せまったく意味が無いのに美容院に行って髪をセットしてもらい、めったに着ない余所行きの服装を箪笥から引き出し、その他ケアを済ませているのである。ついでに選挙も行って来たらしい。
ついでか、などは置いといて。自分で自分を馬鹿だと思うと言うことはよっぽどなのだろう。多分家族が知ったらいろんな意味で涙を流すとは思う。
そんなPLが扱うPCも、勿論馬鹿であった。
/*/
其の日、玄霧(PC)はソワソワしていた。
お見合いである。お見合い相手に「火焔&コガ」と言う一文を見つけてからソワソワしすぎである。
最初は藩国の娘たちがそろってお見合いに出ると言うので「オトウサン許しませんよ!!」のはずだった。
そう、はずだった。
なにせ国民や仲の良い藩王などには
「いやぁ、イワッチと火焔とトラオ。この三人に合えたら俺のアイドレスはSランクでスタッフロールだよ」
等とのたまう始末である。
イワッチは逗留ACEとして招いた。
火焔とは小笠原プレオープンゲームでスイカ割りをした。
トラオは・・・残念ながら習得ルートに居なかった。が、可能であれば鍋の国と聯合を組んで同じ戦場に立ちたいものだ。
そう、火焔とは遊んだだけである。
玄霧は常々こう考える。火焔が最も輝くのは戦場ではないか、と。
青龍刀一本で突撃する火焔。
ミノにとび蹴りをかます火焔。(ドラマCD)
コガにまたがり戦場を駆ける火焔。
ゴルゴーンに突っ込み爆発に巻き込まれてもピンピンしてる(?)火焔。(聖銃大戦)
もちろん、戦場でなくても火焔は輝いている。
コガに包まっていじける火焔。善行たちとトランプをしている火焔。自分で自分を美少女と言う火焔。コガにスイカを取られる火焔。
・・・ところどころ後ろ向きな感じがするが気のせいだろう。あと、火焔は美少女。反論は許さない。
ともかく。
そういうこともあり、是非とも火焔&コガをお持ち帰り&一緒に戦場に立とうと夢見る玄霧であった。
この時点で色々ゆがんでいると思うが気にしない。気にしていたらゲームはできないのである。そもそも藩王出撃禁止命令が国から上がっている時点でほぼ不可能である。
ただ「火焔&コガをお持ち帰りできるかも知れない」というだけで手を回しまくった。
そして今、彼は戦場(ルビ:お見合い会場)の近くに立っている。
彼の隣には二機のアビシニアン。手を回した結果手に入れた戦力である。
この男、アビシニアンにものすごく期待している。
「評価でなく、浪漫だよキミ」など、参謀計算班が聞けば頭を抱えたくなるような言葉を普通に言うくらいには。
実際、EV96宇宙の戦いでのヒーローはアビシニアンですよ。と芝村さんとの会話で語っているほどである。
「や、実際。蒼穹も凄かったけどアビニャンが一番ですよ。アビニャン。名前もいい感じじゃないかアビニャン。」
などと呟きながら準備をしている。
どうやらアビニャンにスピーカーをくっつけるらしい。テーマ曲でも流すのだろうか。
「ふっふっふっふっふーんふーん〜♪」
とりあえず、版権が絡まないのを祈るばかりである。
おっと。どうやら完成したらしい。
「さて、後はGENZくんとアシタくん。そのほか協力してくれるキノウツンと無名の皆さんにお礼を言ってと。あぁ、勿論冴月にもだなぁ」
遠くから聞こえてくる戦争音楽。いや、戦争と言うほどでもないが、どうやら他の同志達も戦っているらしい。
なぁに。CDS【コンピュータ・デストロイ・ショット】もアビに詰んだ。後は歩兵対策である。
歩兵相手なら捕まるつもりは無い。アビシニアンが派手に暴れている間に吶喊。火焔&コガをお持ち帰り。完璧だ。
途中の障害など一切見えない。愛は盲目とはこのことか。
「では、行こうか。いざ!火焔を娘に!!」
スイカを抱えながら言う玄霧。やはり、何かが歪んでいるのだろうか。
というか3チームで分けることになりそうなので独り占めできるわけではないのだが。
「お父さん許しません!もとい。お父さんと読んでください!!」
彼に正しい意味での春が来るのは何時になるのだろう。誰か教えてください(?